トルコリラの見通し 2月22日政策決定会合通過

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2月22日カルハン新総裁の元、初の政策決定会合が開催されました。

第二の難関 カルハン新総裁 初の政策決定会合の結果は・・。

2月2日 突然の「前総裁 エルカン氏」の辞任。
ようやくトルコリラの下落傾向がゆるやかになった矢先の「ハプニング」。
これが起点で、最悪、トルコリラの下落基調が再開されると思っておりました。

海外投資家が見守る中での2月22日政策決定会合

現在、トルコでは「経済構造改革 3カ年(2024~2026年)」を断行しております。
それまで、この10年でトルコリラの価値は、対円で「1/10」以下まで棄損されてしました。

引用:楽天証券 トルコリラ 10年間チャート

この「経済構造改革」の1つに「トルコリラの価値向上」があります。
この通貨価値の向上には、「政策金利」が重要な要素になります。

そこで、今回のカルハン新総裁の元、いままでの金利政策が継続されるかどうかが重要な決定事項となります。
会合の結果、従来の「金融引き締め政策を継続 金利45.0%の据え置き」を決定されました。

さらに会合の声明で、「インフレ率が目標と一致する水準に低下するまで、必要な金融引き締めを維持する決意だ」及び「あらゆる選択肢を残し、インフレ予想が大幅に悪化すれば金融政策スタンスを見直す」と、先月の会合よりも、よりタカ派の姿勢を表明したことにより、海外投資家のトルコリラへの信頼を繋ぎ止まることに成功しております。

くわしくは、下記のロイターの記事を参照してください。

ただし実質金利は、大幅マイナス状態には変わらず

なお2月発表のトルコ1月CPI(消費者物価指数)は64.86%

実質金利 = 名目金利(10年債利回り) − インフレ率

下記のインフレ率・10年債の利回りを見ますと以下の結果となります。

10年債 26.785%  − インフレ率(最新1月年率 64.86%) = −38.075%と
大幅なマイナス金利のため、この状態では、通貨は下落します。

引用:tradingeconomics.日本語 トルコ

引用:インベスティング・ドットコム証券 トルコ10年債

政策決定会合後も、リラ安状態に変わらず

そのため、当面、ドル/リラでは弱い状態には変わらず、既に1ドル31リラを突破した現状では、さらなる最安値更新を続けていくでしょう。

対リラ/円相場においては、幸い「円」も対ドルでは安値状態なのでドルほど下落せず、当面は1リラ4.8円台~4.7円台で推移すると思われます。

第三の難関 3月31日 トルコ 地方統一選挙

2月2日の「エルカン前総裁」の突然の辞任の際、正直、冷や汗をかきました。
この出来事で、元のエルドアン大統領の政治体制へ逆戻りしたのかと懸念してしまったのです。

しかし、最近のエルドアン大統領は金融政策への介入など影を潜める一方、経済構造改革を進めている「ユルマズ副大統領」と「シムシェク財務大臣」からの経済改革の進捗など「X」などを活用し頻繁に情報を発信しております。
これらの行動は海外投資家から「トルコへの投資」を呼び込むことに大いに貢献しております。

アメリカの戦闘機F16のトルコへの輸出決定 アメリカとの関係改善

アメリカ政府は2024年1月27日、トルコへのF-16ブロック70を40機売却することを決定しました。
この政治的背景には、1月23日にトルコ議会がスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を承認する法案を可決したことが影響を与えております。

このことからもエルドアン大統領は、西側諸国との関係改善を重視している姿勢が見られます。

トルコ株式市場 2/12 年初来高値更新中

高いインフレが続くトルコでは、現在、政策金利が45%と高金利状態です。
にもかかわらず、トルコ・イスタンブール100種は、2/12に「年初来高値更新」しております。
今のトルコは高金利政策によるインフレ抑制しつつ、景気に過度なブレーキを踏まぬよう「適温相場」を目指すというかなり高難易度な経済運営をしております。

トルコ – 消費者信頼感は、わずかながら着実に回復傾向気味

引用: tradingeconomics.日本語 消費者信頼感

一方、市中の市民生活の景気観は、まずまずといったところなのではないでしょうか?
少なくても経済指標からみた場合「著しく」悪化しているようには思えません。
同時に、2024年1月から導入された「最低賃金49%増」と市民生活のインフレ対策もされているので経済運営はトルコ国民から見れば、まずまずの及第点といった感じではないでしょうか?
そのためエルドアン大統領の支持率は、明確な数字を確認できませんでしたが、少なくとも悲観する状態ではないように思われます。

3月31日統一地方選挙までのトルコは、要注意期間!!

日本の「外務省 海外安全ホームページ」において、2023年02月04日に「インスタンブール等におけるテロ注意喚起」が公表されております。
これは「最近の欧州におけるコーラン焼却などの抗議デモ」に関係されているようで、現地の治安が気がかりです。
この「統一地方選挙」は、今トルコで断行している「経済構造改革」がトルコ国民に支持されているかどうか間接的な信任投票を兼ねていると思われます。もし仮に与党エルドアン大統領側が最悪敗北した場合、「経済構造改革」の大幅な後退が余技なくされ、その矛先が真っ先に「銀行借り入れ金利と密接な関係のある政策金利の大幅な低下」という海外投資家からの信頼を再び失い、リラの急落が偲ばれます。

現時点でエルドアン大統領からの過激な言動・行動はないと思われる。

今のトルコは、徐々に海外投資家からの投資が増えております。
また昨年2月の大地震による復興事業には、海外からの協力も不可欠な状況と思われますので、以前のようにエルドアン大統領の突然のトップダウンによる経済政策への過度な干渉は生じにくいと思われます。

つまり、この地方統一選挙においては、無事、与党が勝利することを祈るしかないように思われます。

4月以降のリラ相場の動向は?

①4月初旬 トルコCPI発表次第

トルコ政府見通しでは、5月のCPI 75%を最大値となり、以降は沈静化するとの見解です。
逆に言えば、5月のCPIまではインフレがさらに悪化する見通しのため、ここ4カ月は「ドル/リラ」では最安値更新しやすい状況が続くと思われます。
この「ドル/リラ安」からの脱却にはCPI沈静化を見極める必要があり、翌6月のCPIを確認する必要があり、その発表は7月初旬となるわけです。

②アメリカ FRB 金利引き下げ時期は???

最近のアメリカ経済指標は、非常に堅調です。
かつアメリカ株式市場が史上最高値更新中のため、資産効果によりインフレの再加速が懸念の1つに上がられます。
そのため、2月はじめには、アメリカの利下げは5月予想でしたが、今となっては6月か7月かへ後づれしております。

アメリカ FRB 金融政策会合スケジュール
・6月13日 〜 14日
・7月30日 〜 31日
・9月19日 〜 20日

このアメリカの利下げ開始による「円相場 円高進行の度合い」を見極める必要があります。
そのため、もしトルコリラへのFX参加時期は、8月初旬のトルコCPI発表を確認の上、相場の動きに従う方がFX参加がしやすいと思われます。

もし既にトルコリラFX投資をされている方は、今現在、高金利及びトルコ国債信用度が回復傾向のため、「スワップポイント」が各FX会社で増額傾向になっております。

加えて「円安状態」のため、リラ/円相場は4.8円台で膠着しております。
そのため追加投資を控え来るべきアメリカ利下げによる「円高ドル安」に備え、スワップポイントで「証拠金率」の回復・向上に努めるのが「吉」と思われます。
もし追加投資は、8月トルコCPI発表後の相場を見極めてからの参加が「吉」かな???
投資は「自己判断」でお願いします。

以上、今後のトルコリラの見通しでした。
最後に、月一で「月刊トルコレポート」をYouTubeで配信しておりますので、トルコ経済改革の進捗状況を確認してみましょう。

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