2024年に入り、日本、アメリカ共に株式指数は最高値を更新。
数値上は絶好調に見えますが、直近の決算発表を見ると意外と大幅下表修正する企業が、たくさんありました。
日本の代表例は、あおぞら銀行の「大幅赤字による無配転落」、住友化学の「中国景気減速を受けた市況低迷による石油化学事業の採算悪化での大幅下方修正」など、今後、株式購入の際、企業分析の上、手堅い銘柄(安定的収益性のある企業)を選別しなければならない難しい相場状況へ突入しました。
さて今後についてですが、すべてはアメリカ経済次第で、日本市場及び日本個人投資家の投資パフォーマンスの浮沈が掛かっています。
そのアメリカ経済も、発表される各種・経済指標からは「好景気」のように思えますが、経済評論家の解説によれば、指標の中身を見れば、アメリカの個人家計では「好景気」には思えないような感じみないです。
特に直近の爆弾要因は、昨年のアメリカ地銀問題の再発です。特に都市部によるオフィス需要は最悪で不動産取引もうまくいかず、つまり評価額の底抜けによる売買不成立で「不良債権」の処理が出来ないばかりか、どんどん不良債権額が膨れ上がる状況です。
この問題は、コロナウィルス以降による在宅勤務により都市部にオフィスを構えるメリットが無くなったため、オフィス需要がまったく必要が無くなってしまいました。この構造は、今後も改善の余地がありませんので、オフィス賃貸事業の破綻がいつ発生するかが課題となるでしょう。
もし、この地銀問題が全米への影響次第では、FRBによる緊急利下げが起きた場合は、株式市場、為替市場に甚大なる影響を与えることになるでしょう。
今後3カ月間の間である3月、4月は、要注意というわけです。
さて、本日の本題「トルコリラ」へ話題を戻しましょう。
トルコリラ まずは第一難関を突破したらしい
2月2日、突然、トルコ中央銀行総裁のエルカン氏が辞任を発表しました。
理由は、個人的な理由による自発的な辞任です。
1月11日の「ニューヨークでの国外投資家向けの説明会」が、上々の出来のようであったので、今回の突然の「辞任劇」は、トルコリラ為替市場に甚大なる影響を与えると思っていましたが、以下の要因で懸念された海外投資家からの信頼を繋げ止めることができたように、今(1/10)時点では、思えます。
- 後任のカラハン新総裁への迅速な移行及び、カルハン総裁からの「継続路線」の発表。
- 副大統領ユルマズ氏、財務大臣シムシェキ氏による「X」を活用し、辞任劇への対応を発言。
- 1月のCPIが市場予想をわずかに上回ったが、シムシェキ財務相からのインフレ要因への説明により、為替市場への影響を軽微にできた。つまり海外投資家との意思疎通が出来ている。
- インスタンブール商工会議所のシェキブ会長の発言として「総裁交代による中央銀行の政策変更はない」と明言。これは海外投資家へ安心してトルコリラへ投資できるフォローもされている。
- 総裁交代後の「海外、大手金融機関」の見立てでは、今回の「辞任劇」による「政策変更がなく、今後も金融引き締めである」との見通しが発表されている。
以上のように、各方面にて今回の「辞任劇」による為替市場への影響は軽微との見立てが、今週一週間のトルコリラの落ち着きを反映させることとなったように見えます。
これで「辞任劇」におけるトルコリラの大幅安への懸念は、解消されていると評価しても良いのではないのでしょうか?
では、今後の「難関」を見て行きましょう。
トルコリラは3月末まで、第二、第三の難関が待ち構えている。
第二難関は、2月22日のトルコ金融政策決定会合の対応次第
第二の難関は、カルハン新総裁の初めての「金融政策決定会合」の結果です。
カルハン新総裁は、就任時に「金融引き締めの継続」及び「利上げの見通しは、今のところなし」と前総裁のエルカン氏の政策を、そのまま継承すると発言。
海外投資家が懸念している「3月末の統一地方選挙」への国内向けアピールとして、連続利下げがされないかどうかが、次の難関となるでしょう。
また仮に「金融引き締め」の継続として「政策金利45%」のまま据え置いたとしても、為替市場では、「実質金利が大幅マイナス」であることから、次回3月へ向けての「利上げ催促相場」が再発し、ドル/リラでは最安値更新する公算が高いように思えます。
第三難関 3月末のトルコ統一地方選挙への対応及び選挙結果次第
第三難関は、実は二つあります。
1つは「トルコ統一地方選挙」前でのエルドアン大統領からの「利下げ」もしくは「それに類する発言」による中央銀行への圧力。これは海外投資家らの信頼を損ない要因となります。
もう一つは「トルコ統一地方選挙」の結果、与党が敗北した場合です。
この場合、普通に「敗北」ならば為替市場での影響は限定されますが、選挙のやり直しなど民主国家にあるまじく行為が再発されれば、即座に海外投資家からの信用失墜につながるでしょう。
以上が、3月までの「トルコリラ」の難関です。
次に、現在のトルコリラ相場の推移をみましょう。
トルコリラ相場の推移と見通し
ドル/トルコリラ相場の推移と見通し
引用:Tradingview ドル/リラの日足チャート
今週、ドル/リラについて、終値の最安値は2月7日 30.54リラと更新されました。
この最安値は、今後も続く見通しで「辞任劇」以降の大手金融機関の2024年年末予想は、1ドル38リラの見通しです。
特にドル相場が年初のFRBの利下げ予想が、当初の3月利下げ有力から現在2月10日時点では、利下げ時期が5月以降へ後ろ倒しになる金融機関が増えております。
つまり、現在のアメリカの政策金利5.00~5.25%の時期が長引くことにより、結果、すべての通貨に対して「強い」影響を与え続けることになります。
その影響により「対トルコリラ」でも強くなりますので、トルコリラは「リラ安」が続くわけです。
トルコリラ/円相場の推移と見通し
一方、現在「ドル高円安」の円相場を想定し、トルコリラ/円相場を見て行きましょう。
引用:Tradingview リラ/円の日足チャート
今現在のリラ/円の最安値は、1月2日の「1リラ4.72」くらい?で、以降、4.8円台で意外と相場は安定しています。
これは先に挙げた「円安効果」により、リラに対しても円が弱含みで推移している状況です。
正直、リラ/円の年末相場予想は、むずかしい
これは、円、リラともに構造的な問題があるため、全通貨に対して「弱い」状態であるため、ドル/リラが最安値を更新している現状では、リラ/円相場の見通しは非常に予測が難しく、当面は1リラ4.88~4.75円のラインで推移するのではないでしょうか?
では「円の問題」とは、本来、日銀に政策金利の決定権がありますが、日本政府、アメリカ政府からの牽制により、日銀の独立的判断が不可能ということです。
そのため、今、市場で予測されている「ゼロ金利」解除が、日銀が出来る精一杯の決断ではないでしょうか?
一方、リラは、エルドアン大統領、海外投資家などの「牽制」があった場合、リラ相場の方向性が決まります。
つまり「エルドアン大統領」からは景気下支えによる「利下げ圧力」ですが、目下、トルコ経済は失業率が低く景気も悪くありません。
しかも先月には最低賃金49%アップもされておりますので、市民生活のインフレによる生活苦の軽減政策は取られている状況においては政権運営は悪くないのではないでしょうか。
そのエルドアン大統領の政権支持率は、グーグルで検索しても検索できませんでしたので、来月の地方統一選挙の行方はわかりませんが・・・。
次に「海外投資家」に対しては、政策金利45%堅持の姿勢を明確にしております。
ただし、1月CPIが前年同月比64.86%上昇している状態では、実質金利がマイナス20%ほど乖離しておりますので、リラ通貨は今後も「安値」状態となり「ペア通貨」の通貨次第では最安値を更新し続ける状況には変わりありません。
ただし、このCPI見通しは、今年5月に75%に達し、以降沈静化に向かうとの「中央銀行」の見通しを示しておりますので、今は様子を見ながら対ドルでは最安値を少しづつ更新されていくことでしょう。
以上が「円」「リラ」の二つの通貨を比べた場合、2025年以降を想定すると「リラ」のほうが強くなりやすい状態と思われます。
そのため、対円の2024年年末の予想は、対ドルで円安(1ドル150円前後)なら「1リラ4.6円が最安値」。
対ドルで円高(1ドル130円 もしトラの可能性大)なら、「1リラ4.1~3.9円が最安値」と思われます。
FX トルコリラへ参加について
まずは「円の価値」を認識すべき
今週、円相場は1ドル149円を超えました。
この為替相場に呼応するように日経平均も37,000円を一時的に突破しました。
もし仮にこの為替相場が維持(円安状態)ならば、4月にまた日用品(食糧品も)値上がりすることになるでしょう。つまり日本円を使用している日本国民は、ますます買える日用品の数が減っていくことになります。
さらに今年の賃上げは5%以上とか一部マスコミで報道されてますが、実際、国民が手にする成果は、「おさっしください」と言わんばかりの微々たる金額になるでしょう。
※最悪、給料アップが子育て家庭には「所得制限」超えとなり、ますます生活が苦しくなるケースが発生する恐れがあるでしょう。
一方、中小企業では、まず賃上げできる環境ではないでしょう。
なぜなら過去の資材高騰分を十二分に取引先に転嫁できているとは思えず台所事情は厳しいはずです。
次に社会保険料が「月額報酬」と連動しているので、仮に大手企業で大幅賃上げがあったとしても賃上げ分だけ支払う社会保険料が多くなりますので「手取ベース」での成果が大幅に抑えられるからです。
そのため日本の「実質賃金」は下がり続け、結果、更なる円安へと円の価値が減じることになるでしょう。
FX トルコリラ 推奨理由
ずばり「国民に見捨てられた通貨」であるからです。
別の言い方をすれば、今のトルコリラの相場価格が「捨て値」状態であるからです。
ちなみにトルコ国民の貯金の40%は「外貨貯金」。日本は0.3%しかありません。
また頂いた給料は、即座に外貨等へ交換している様子で、いかにトルコ国民自身からトルコリラは信用を失っているかが分かります。
現在、トルコ中央銀行・エルドラン政権では、リラの復権を賭け「トルコ経済の構造改革」を実施しております。しかし、この構造改革は着実に進捗されてますが、まだまだ「道半ば」の状態です。
しかも来月の統一地方選挙の結果次第では、この「構造改革」が甚大なる影響を及ぼす可能性が高いです。
そのため「トルコリラ/円」でFXを行った場合、ロスカットを回避前提で、毎日頂くスワップポイントで「下がり続けるリラの評価損」を埋め合わせしつつ、乗り切る「投資戦略」が来年以降、スワップの果実を手に入れる可能性が高まるでしょう。
※つまり、トルコリラ/円での値下がりが止まり、レンジ相場へ移行すると思われます。
ちなみに今現在の最強通貨は「ペキシコペソ」ですが、アメリカ経済との完全なる連動性のため、いまの経済指標だけみれば絶好調のアメリカ経済なのですが万が一、不景気になった際、メキシコペソは甚大なる損失(暴落)を被ることになるでしょう。
そのため、今「見捨てられた通貨 トルコリラ」を推奨したいと思います。
安次郎の投資実績は・・・・(´;ω;`)ウゥゥ
昨年、トルコリラで多大な損失を計上した安次郎は、トルコリラ投資から一時撤退しております。
以降、どうたったかについては、お察し下さい(*- -)(*_ _)ペコリ。
仮に投資する際、おすすめは、トルコリラ 20万通貨の半永久保持 レバ3倍
トルコリラ投資の目安は、新興国通貨なので、非常に危険性が高い通貨の一つです。
この危険性を考慮し「レバレッジ」は、最大3倍にしましょう。
おすすめ証券会社は、サクソバンク証券。以下要点。
ちなみに証拠金率20%を前提の場合、投資資金はトルコリラ20万通過で、120万円は必要です。
- サクソバンクではレバレッジではなく「証拠金率」で表示されますので、目安は、常時証拠金率20%未満に押されるように心掛けましょう。
⇒証拠金率 100%で強制ロスカット つまり強制退場です。 - トルコリラ 1万通貨の証拠金は、12500円くらい。ただし、これは12500円が証拠金率100%なので、仮に12500円しか入金していない場合、即自、退場となります。
- トルコリラのスワップポイント(サクソバンク証券) 1万通貨 1日 50~40円
⇒2/8時点 1万通貨 50円 先週は44円でした。
※スワップポイントの検索は、「サクソバンク証券 スワップポイント」で出来ます。 - 口座は、特定口座で源泉徴収なしで。つまり確定申告が必要です。
- スワップポイント付与に時間差あり、購入2日目に反映。記帳は3日目。
- サクソバンク証券は、スワップ収入は即自、支給のため「貯め」は出来ません。⇒納税延期できません。
トルコリラ 20万通貨のスワップポイントは?
FX会社 サクソバンク証券の例 スワップポイント 1日1万通貨で44円計算
計算例 20(万通貨) × 44(円・スワップポイント)で 1日
- 毎日(源泉徴収なし)で、20(万通貨) × 44(円・スワップポイント) = 880円
- 毎月(30日計算) 1日スワップポイント880円 × 30日 = 26,400円
- 1年(365日計算) 1日スワップポイント880円 × 365日 =321,200円
- ※注意 確定申告で 321200円×20.315% =約65,251円の納税が必要
税金を納めたスワップ収入は、321,200 − 65,251円 = 手取収入 255,949円
投資は、自己責任が鉄則
投資は自己責任のため、自己判断してください。
いかがでしょうか?
トルコリラ。いままでは投資先として「最悪」でしたが・・・・
おわり。
追伸 FXは、投資経験者 中級者向けの金融商品です。
投資未経験者、投資初心者の方は、絶対 FXをしないでください。
また2024年1月からの「新NISA」へは、対応しておりませんのでご注意ください。
FX初めての方は、FX会社の体験トレードを2カ月実践し、①トレード方法、②スワップポイントの収入を体験してからにしてください。
特にFXは、即自、決済のトレードです。
株と違い、注文の確認画面がありませんのでご注意ください。
FX会社ごとに「証拠金率」「スワップポイント」はバラバラです。
上記の例は、あくまで「生き残り戦略」を第一に考えた結果の試算ですので、自分のリスク許容範囲では、もっと投資資金を抑えることは可能ですが、抑えるほどロスカットの可能性が高まりますのでご注意ください。